今夜、四谷の地下室で。

ライブハウス四谷アウトブレイク店長が日々起こる事やバンド活動についてなど色々書いてます。

【インタビュー全文掲載・ヴィレッジヴァンガード御茶ノ水店長 西尾雄太】

アウトブレイクマンスリーのインタビュー。

これどうしてもカットしちゃう所が多いので

折角ですからwebで全文掲載しちゃいましょう!

という事で3月号見開き2Pで登場して頂いたのは

我らがヴィレッジヴァンガード御茶ノ水店の

店長さん、西尾さんです。

まぁ~~~面白い人でとっても優しい口調から

真摯に選ばれた言葉は説得力抜群。

物を選んで売る仕事のプロの凄みを感じました。

ちょっと長いですが心して読むように!!!!

マンスリーの方には西尾さんの

超オススメマンガを紹介してもらってます。

是非お店で読んでみてくださいませー!!!

----

prof 1.jpg

圧倒的存在感、店長西尾さん

■今日は宜しくお願いします!!

まず、ここ御茶ノ水店では「いこち」を

展開してもらってますが、

なにが一番決め手だったんでしょう?

競争率は絶対高かったと思うんですが。

西尾:そうですね。1つは音がお店に合うなっていうのと、

後はPVがかっこよかったんですね。

■PVの効果はやっぱり大きいですか?

西尾:最近は凄い大きいですね。

基本的には(お客さんに)PVを見てもらって。

「いこち」っていうバンド自体相当なインパクトが

あるので音だけで低音出る女性ボーカルか~、って

勘違いされるよりはああ見せちゃったほうが

絶対いいなっていうのがあって。

■それはお店として商品の売り方が見えるからですか?

こうしたらこの商品は売れるだろう、っていう。

西尾:そうですね。それはある程度僕の経験から見えますね。

CDをかけたほうがいいのか、アルバム1曲聴かせた方がいいのか、

あるいはアルバム1曲聴かせつつPVで映像を

流してやらないと伝わらないのかとか。色々あるんですよ。

■なるほど…それは西尾さん独自の判断で?

西尾:そうですね。裁量ですね、担当の。

例えば「いこち」さんは地方のイオンに入ってるような

店舗にはあまり向かないと思うんですね。

もうすこしファミリー向けな作りをしているので。

ウチは割りとターゲットが20代から

30代の男性客が多くて、かつ楽器の街でもあるんで

バンドマンの方とかも多いんですよ。

■あ~多いですよね。学生も多いですし。

西尾:編成は3人でシンプルですけど

「いこち」って結講テクニカルじゃないですか。

その点からも食いつくだろうなっていうのは

PVを見た時思ったんですよね。

■なるほど。それでここでも売れる!と思ったんですね。

西尾:そうですね。やっぱりお客さんありきなんで、

単純に僕が物凄く好きだ!っていっても

やれない物も中にはあるんですよ。

それがやれるなっていう風にはまったのが「いこち」さんだったかな。

■今取り扱ってもらってるアルバムは1年以上前の

作品なんですが、新作・旧作ってのはこだわってないんでしょうか?

西尾:出来れば新作の方が鮮度を上乗せできるので

良いと言えばいいんですけど。

ヴィレッジヴァンガードに来るお客様の中での

認知度っていうのがそこまで高くない状態であれば

別に、いつのリリースでもいいなとは思っています。

もうレーベルの在庫がなくなっちゃったんで

やってないんですけど、2002,3年リリースのCDを

ずっと流していた事があって。そんなでも全然いいなと。

例えば極端な話、ま…その、テレビに出ているようなアイドルの1年前のCDを

やれるかといえば、それはやれないですけども(笑)

■でもインディーズのバンドだったら全然やれてしまうと。

西尾:そうですね、バチッと合ったなら。

新旧問わずって感じです。

■そこがポイントですよね。なによりもお店のカラーに合うかどうか。

西尾:そうですね。あとはヴィレッジヴァンガード

パブリックイメージというのがありますね。

アレがかかってるととヴィレッジヴァンガード来た気になるなぁって。

■たしかに。ヴィレッジ独特の雰囲気ってありますよね。

そして基本的に本と雑貨がメインで

音楽のCDの割合って少ないですよね。

元々遊べる本屋さんってキャッチフレーズがつく位ですし。

西尾:そうですね、構成比でいうと雑貨が半分以上占めてますね。

■それだからこそ、逆にだから出来る事ってありますよね?

僕はその辺にも凄く可能性を感じていて。

CD屋さんとは全然ちがうじゃないですか。

西尾:そうですね。

■CD屋さんにはCD買う用事ないと行かないですけど、

こういう所は他の用事でくるし。

雑貨とか漫画見に行こうって時に。

西尾:なので、先入観なく聞ける物っていうのは

意識して置いてますね。

CD屋さんはそのCDがあると思って行くじゃないですか。

ウチは多分、「いこち」のCDを手に取ってくれる方は

普通に「いこち」のCD買いに行くぜって来てないと思うんですよ。

生活に音楽が欲しいなって潜在的に思ってる人が

「お、これいいじゃん」って手にとって貰える。

そういう売れ方ですよね。

■それって凄い事ですよねぇ。

ウチの出演バンドもみんな凄くヴィレッジに置きたがりますもんね。

ちょっと話が変わりますがライブハウスで活動しているバンドが

路上でライブをやりたいっていうタイミングがあるんですよ。

西尾:ほうほうほう。偶然の出会いを求めて?

■そうですそうです。それと似てるのかもしれませんよね。

CD屋さんじゃなくて雑貨屋さんとか

カフェで売りたいってバンドも増えてきてますよ。

みんななんとなく感じてるんですよね。

インディーバンドだからこそCD屋だけじゃ戦えないんじゃないかって。

西尾:CD屋さんって結局(CDが)ありすぎるんですよね。

そこから探すっていうのが凄く困難で。

あとは回転も速いじゃないですか。例えば試聴機にしても

機械に入っているのって、ひょっとしたら半月かもしれないし。

ヴィレッジヴァンガードだとそのマスは狭いですけど

期間としてはCDショップより長く置くんですよ。

■それ試聴機はどの位の期間置いておきます?

西尾:一概には言えないですけど、基本3ヶ月位はやってますね。

■うわ!!!それは長いですね。CD屋さんは苦労して

試聴機ゲットしても2週間とかですからね。

西尾:もちろんそれで当たるかどうかはお客さんの

反応をみないと解らないですから、

ちょっとウチのお客さんには合わなかったよっていう時は

素直に変えますけれども。

逆にこれは良い物だってなればずっとやっていきたいですし、

次作・次々作が出たときも是非、と思います。

■それって西尾さんが決めるんですか?

バイヤーさんというか、選ぶ方は何人位いるんでしょうか?

西尾:選ぶっていう意味であれば御茶ノ水店のスタッフは

全員なにかしらの担当を持ってるので全員ですね。

CDに関しては僕が一括して持っているので僕一人です。

■実際の商品導入にあたっては、例えば「これお願いします!」ってレーベルや

ディストリビューターが営業に来てそこから選ぶ感じなのでしょうか?

西尾:そのケースもありますし、自分から探しにいくのもありますし。

単純に仲良いからやろっか!というのもありますよ。

■自分が探しに行くときはどんなアンテナをはってるんですか?

西尾:僕の場合はダンスミュージック中心なんで。

元々ディスコハウスとか4つ打ちっぽいものを聞いてて。

そういう所で知り合った友達が音楽を作っていたりしているので

そういうのは絶対的に信頼しているので

プッシュしたり、あとは友人の紹介で出会ったりとか。

今はネットもあるんで不思議な出会い方をすることもありますし。

■確かに自分でも探してアンテナ張ってないとこの仕事やってけないですよね。

西尾:そうですね、年々CDも売れなくなってるし僕達みたい

な専門的でない小売が今何を求められているか

分からなくなってきているんですよね。

そこは やっぱりグッとこらえて音楽の現場に行って曲を聴いて

やりたいと思ったミュージシャンには直接連絡してでもやったりとかして。

なので、特別にオリジナルの特典をつけてもらったりという話もあります。

ただ…特典もそこまで好きでは無いんですけどね。

1500円のCDはすでにそのCDに1500円の価値がある訳ですよ。

特典をつけすぎちゃうとその1500円の価値が

どこにあるのか解らなくなっちゃうので好きではないです。

ちょっとがいいですね。予備知識なしに訪れたひとが

なんか付いてるしこのタイミングで買おうかなって思わせる位がいいですね。

■なるほど。ある筋からは殿方充の大ファンだと伺っています。

そういったお笑いの作品ってあります?

西尾:うーん、もはやお笑いとは言えなくなってますがピーピングライフとか。

んーーー、芸人さん物は正直スピードが速すぎてやれないんですよ。

■なるほど。旬の時期が短いって事ですよね。

急激に流行ってしぼんでしまうというか。

西尾:急激に…言っちゃなんなんですけど、

急激に鮮度が落ちるタイミングがあるんですよ。

それがちょっと怖くって。

顔出ししている芸人さんの物はあまりやらないですね。

ラーメンズさんとかは長くやらせて頂いている経験があるので

やらせてもらう事もありますが。

■やっぱお笑いは難しいんですね。

西尾:そうなんですよ、時事ネタとかあるじゃないですか。

(お客さんに)古いなって思わせちゃったらそれはマイナスイメージですし。

■確かに鮮度って凄く重要ですね。

古いと思われるのはお店にとっても大ダメージですもんね。

ではお笑いじゃないにしろ、雑貨とかでもその鮮度は重要視してるのでしょうか?

西尾:気にしますね。ある程度、度外視しても大丈夫な物もあって。

それは強くやっちゃってますね。つまりは

「鮮度が落ち安いと解っている物に手を出さない」ってことですね。

■それ名言っぽいですね。非常にヴィレッジっぽい発想ですよね。

雑貨とかにも流行ってあるんでしょうか?

西尾:ありますよ!!例えばギフトショーっていうのがあって年に2回かな?

雑貨の見本市みたいなのが東京ビッグサイトのホールでドカッとってやる訳です。

■おお、それは楽しそう!!

各社がその半期の新商品を紹介するんですけど。

それである程度票が集まった物がグランプリになるんです。

そういった物は短期決戦ですね。

確実に売れるんですけれども長期的に売るのは難しいです。

どうしてもメディア露出があったりする物っていうのは、消費が早いというか。。

なんでだかよくわからないけど実用もできるし面白いんじゃない?

っていう物の方が長続きしたりします(笑)

■なるほど。そのお店のカラーと鮮度っていうのは重要なキーワードですね。

今日はお忙しい中ありがとうございました!またお話聞かせてください!!!

tennai.JPG

ヴィレッジヴァンガード お茶の水

●〒101-0052 千代田区神田小川町3-14 ILUSAビルB1

●電話番号:03-5281-5535

●営業時間:10:00~23:00

●定休日:年中無休