今夜、四谷の地下室で。

ライブハウス四谷アウトブレイク店長が日々起こる事やバンド活動についてなど色々書いてます。

あるはるか、新作を一足お先に。

先日「あるはるか」というバンドから
録音したての完パケ音源を貰った。
まだジャケットもなにもない、純然たる音楽。
ありがたく頂戴してから聞きまくっている。

あるはるか、というバンドは
・鍵盤と歌 ふみちゃん
・ドラムと歌 ななちゃん
・ギターと歌 きしだくん
の3人編成のグループだ。

アウトブレイクとも縁が深く
定期的にお昼のワンマンライブをやったり
プリプロを一緒にやってみたり。
テコの原理とご飯食べに行った事もあったっけ。

昔から僕はこのバンドを
「公園の片隅に現れた小宇宙」
という意味の解らん形容をするのだけど
今回の音源、とても素晴らしいです。

正直に言うとこのバンド、派手さは一切ないし
本当に不器用ながら1歩1歩進むタイプです。
アーティストとしてのスター性に富んだ
天才肌はそんなに強く感じないバンドです。

ただ毎回のライブに誠実さが現れるバンドです。
僕は音楽と人間性って切り離して考えるタイプですが
このバンドだけはどうしても直結してしまう。
そういう感じのバンドなんです。

それでここ最近、特にレコーディング前だと
思うんですがその「人の良いバンド」という
くくりにメンバー自身は密かな違和感というか
苛立ちを感じていたんじゃないか?と
無粋ながら想像する事がありました。

ライブハウスという世界でナニが正解かを
悩み苦悩してんのかな、と。
音楽と向き合えば良いはずなのに
他の色んな要素に真面目が故に縛られてしまう。
そんな風に見えた時もあったんですよ。

それで今作です。
発売日も値段も聞いてないし
CD屋に並ぶのか物販だけなのかも知らない。
MVがあるのか、ないのか
どういう戦略で売るのか
なーんにも知りません。

それでもこれは傑作だ!

戦略や仕掛けが大好きな自分が
素直に思えるのは自分でもちょっと驚いた。

とにかく全曲に漂うのは
音楽の意思、メンバーの人柄、男女性別年齢を
全部多い尽くすほどの「普通」なんですよ。

「日常に寄り添う」なんて良く聞く
フレーズがありますけどそうじゃない。
ただの「普通」がそこにあるんです。

普通に悩む
普通に気分転換する
普通に夢見る
普通に絶望する
普通に恋する

で、身も蓋もない言い方をすれば
俺たちって結局「普通」じゃないですか。
そこそこ働いて、たまに働けなくなって
まーまー元気で、たまに元気じゃなくて
基本貧乏で、給料日少しリッチで
同じ間違いばっかり繰り返して
たまに頑張って充実感を得て。

そんな普通が見事に普通に
音楽として鳴っていました。
(普通と言いすぎ、ごめんなさい)

なんかね、染みるんです。
あ~そういえば色々あるけど
俺って普通だよな~って。
決して卑屈になってる訳じゃなくて。
あ~色々ヤベーけど、まぁ普通か。
みたいな気持ちになる。

人によってはこのアルバム(になるのかな?)に
勇気づけられる人もいると思うし
ピンとこない人もいると思う。
そういうの全部まとめて普通!!!って
言い切るアルバムでした。

曲順とかバラしたら殺されそうなので
後半、俺がとっても好きな曲の1フレーズ

「笑われるよ だからその手を離したんだよ
かなえてやれない事が多くて 苦しかったよ
なのにどうして 握り返したの?
そんな事なんて想像してなかった
だからどんな顔が正解かわからないよ」

アルバム全編聞いて、ああこれは
男女の話じゃなくてあるはるかと音楽の
お話なのかな?って思いました。
だから3人、胸はって笑ってくださいね。

は~ちょっと肩こり軽くなった!
発売楽しみにしています。気になる方は
発売日などはココでチェックしてみて下さい。


この普通を感じられた自分を改めて好きになるぜ。

じゃ、四谷で。