今夜、四谷の地下室で。

ライブハウス四谷アウトブレイク店長が日々起こる事やバンド活動についてなど色々書いてます。

ロックンロールをサービスしに。

昨日は私自身のライブでございました。

ギターを弾いたり歌ったりします。

改めて、音楽やるのは楽しいし音楽をやるのに

免許はいらねぇなと。ただし、ライブハウスで

やるからには目の前の人を楽しませなくちゃいけないので

超がんばりました、どうだったでしょうか。

特別なにかに怒る事もありませんし、

世界をひっくり返そうともあんま思ってません。

でもスリーコードのロックンロールは

自由なフリして制約が多くて、それでいて

根拠の無い楽しさがある。

すばらしいじゃないですか。

僕のやってるバンドの活動理由というか宣言があります。

以下の通り。

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街歩いてるとたまに見かけますよね。

一見普通だけど、よく見るとどこか壊れちゃってる人。

この間もデパートのトイレ前のベンチで見かけました。

 

30前後の男性。

ネルシャツ、青薄めのデニム。

メガネ。メガネの表面は汚れてる。

異様に背筋がしゃんとしている。

当然まばたきはしない。

その人は「南アルプスの天然水」の2リットルペットボトルを、サッチモがトランペットを持つような感じで構えて飲み続けてました。異様でした。

オーディオテクニカの巨大なヘッドホンを付けていて、何かを聞いているようです。何を聞いているのかなと。

ノイズか前衛音楽だったら嬉しいなと。さりげなく隣に座り耳を傾けました。

びっくりしました。一世風靡セピアでした。

この人は何を思って 2009年に 「前略、道の上から」 を聴いているんだろう。

この人は一世風靡セピアで救われるのだろうか。

一世風靡セピアこの人を救うのだろうか。

道の上じゃないのに。デパートのトイレの前なのに。

その時、ふと思ったのです。なんの根拠も無く思ったのです。

この人は、ロックンロールでなら救われるかも知れない。

バカみたいな一つ覚えのスリーコードが、この人を救うかも知れない。

ちょうど我々はロックンロールバンドです。この人の耳に届けばいい。

届いて欲しい。届いてくれと思わず願いました。何に?ロックの神様に。

僕達ロックンロールサービスも、この人と同じです。

僕達は仲良しランドで出会った魂のみなしごであり、電気菩薩の影を追い

続ける永遠の 14歳であり、壊れかけのトランジスタラジオです。いつだって

全力だからドリンクバーでお腹を壊しちゃうし、泥酔して寝たまま山手線を

8周しちゃうし、ハイリスクノーリターンな事ばかりを繰り返しています。

そして、そんな我々がロックンロールを届けたいと思っているのはあなたです。

名曲喫茶で壁に向かって一心不乱に指揮をするエアオーケストラ男に。

コンビニを出た途端かりんとうの封を開けむさぼり食う過食症の女性に。

祝福されて教会を出る若い夫婦へ、俯いて呪詛の言葉を呟き続ける学生に。

ネットの掲示板で直情的にネガティヴな言葉を撒き散らす自宅警備員に。

不必要にヒラヒラのついた服を着て後ろ指さされながら電車に乗る女の子に。

甲高い声で PC のスペックとベンチマークの結果をドトールで話す男子に。

「メタルとバイクと長州が俺は好きだ」とバンダナの汗をぬぐう男性に。

明らかに偽者と分かる車掌の制服で「切符拝見」と乗客に言って廻るおじさんに。

焦点のいまいち定まらない目で鳩を眺め、屋台で買った焼き鳥を公園のベンチで

食べる広島カープの帽子を被ったおばさんに。

我々はあなたの味方です。

ヒップホップとフォークには勝てる気がしませんが、精一杯頑張ります。

2009.6.18.

ロックンロールサービス

まなぶ、ちくわ、いのじゅん、ちんぱん

じゃ、四谷で。